2006年08月17日

国主催「ロベール・ブーシェ研究会」

 極めて内容の濃い初日だった。さてきょうは今回の主目的でもある表題の研究会。
会場はパリ市の北東部にある国立音楽博物館。このあたりはあの国立コンセールバトワール(フランス国立音楽院)も隣接する一帯で、楽器を持った学生も多く見かける。
また広大な公園地帯になっていて、まだ葉も花もつけていないがどこまでも続く並木もそれはそれで美しく本当に気持ちがいい所だ。

 思えば関空から昨夜までかなりハードだったが、今日は会場の中で一休みと内心ほくそえみながら臨んだ。
この音楽博物館は近代を通り越して前衛風というか無調音楽のようなデザイン、でも中はなかなかおしゃれな内装や調度品でフランスらしさを感じさせる。
 さて本日のプログラム、あたりまえだが演者も討論する人々もすべてフランス語だったので、その内容はかいもく解からなかったがパソコン+プロジェクターによるプレゼン形式なので画像を見ているとなんとなく理解できることもあった。めずらしい写真やBBCで放送されたというブーシェ氏の肉声録音も紹介されたりして驚かされた。

 解からないなりにも気合を入れて聞いたのは、現在フランスのギター製作界で頂点に君臨し世界的にも大人気のダニエル・フレドリッシュ氏の講演。ブーシェとの思い出話が中心だったらしいが、さすがに現役の製作家、微塵も年齢を感じさせない姿と語り口だった。フランス語には句読点がないのか思うほど一節が非常に長く息もよく続くなぁと妙な感心をした。その中でギター表面板に接着する力木のパターンとその作用についての音響解析のプレゼンは非常に興味深かった。大学との共同研究なのでひょっとしたら論文になっているかもしれない。アカデミックにそして出来る限り数値化してギターを作るというフレドリッシュ氏の方法−を垣間見ることが出来た。

 この研究会の目玉はなんといっても最後に行われた4台のブーシェギターによるコンサート。これには国境がないので心ゆくまで堪能できた。ソロ、デュオ、トリオ、カルテットと趣向を凝らして4人のギタリストが次々と登場して各ギターの音色を聴かせる。作者は同じでも材料も違えば製作年代も違うので4台のギターそれぞれ明確に個性を示した。そこで私が感じたのはいずれもパワフルさよりも優しさや繊細さ、さらにはエレガントさ。どの楽器も奏者の表現したいことをストレスなくどこまでも応えていた。
定番のアルベニスやグラナドスも楽しめたが、最後に演奏された地元ガブリエル・フォーレの”パヴァーヌ(ギター四重奏)”がこの場の空気と楽器にピッタリですごく印象に残った。このコンサートのもようは
当局のホームページで紹介される予定だ。

 帰りはみんなでオペラ座前の中華料理店へ。料理はほんのりとフランス風の味付けもあったりして大変おいしかった。紹興酒に甘い干し梅というのもなかなかいけた。

craftm_PD_cite.jpgcraftm_PD_park.jpgcraftm_PD_piano.jpgcraftm_PD_fried.jpg
会場正面 、会場付近の様子 、会場内のピアノ型ショーケース(モデルは中村君) 、 講演風景
posted by nara_craftm at 08:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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